よくある質問

スティールパンやバンドのことについて、よく寄せられる質問をまとめてみました。参考までにどうぞ。

 

■バンドについて

 
Q バンドの規模を教えて下さい。
A 15〜20名で、年齢層は25〜50歳くらい。もっとも多い年齢は30歳くらいだと思います。女性が7割です。名古屋・愛知・岐阜・三重の東海三県のメンバーで構成されています。関東や関西など、遠方から通っているメンバーもいます。

Q バンドの特徴を教えて下さい。
A スクールではないので、音楽上のリーダーはいません。「みんなで知恵を絞って考える」バンドなので、自由度が高いことが特徴です。その分、チームワークを大切にし、バンドのまとまりを作っています。ただし現在、毎月1回くらい、プロのプレーヤーをアドバイザーに招くなど自力アップの試行錯誤もしています。

Q 音楽経験ないんですが、できますか?
A 音楽経験のある人に比べると、ハンディはあると思いますが、「叩けば鳴る」楽器なので敷居は低いと思います。楽譜は読めるに越したことありませんが、メンバーの中でも読めない人は大勢います。「習うより慣れろ」ということです。
むしろ、吹奏楽を長く経験してきた人ほど「楽譜通りに演奏する」ことを主眼にするため、演奏は綺麗でも、聴いててあんまりテンション上がらない…という傾向もあります。あまり行儀のいいバンドにはしたくないと思っています。
 
Q 会費はありますか?
A 倉庫の維持管理、会場費の捻出などのために、1カ月2,000円をいただいています(2022年現在)。
4月と10月に、半年分まとめて集めます。途中参加の方は、月割りでお支払いしていただいています。
 
Q 練習はどこで、どれくらい行っていますか?
A 全体のメイン練習は、東海市の「しあわせ村」で、土・日曜日の夜に行います(月に3〜4回)。
 
Q 練習には毎回参加しないといけませんか?
A 来ていただけることに越したことはありませんが、そこまでガチガチに考えている訳ではないです。むしろ、練習日を増やすことで、その中から「月イチでいいから参加しよう」と申し合わせています。意識さえあれば、続けることは可能ですから。
 
Q 楽器がなくても参加できますか?
A メロディー担当のテナーパンについては、個人所有が原則です。ただ「いずれはマイ楽器を購入する」という前提であれば、練習用の楽器をレンタルしています(3台所有/1カ月2,000円)。多くのメンバーはこの練習用楽器で数ヶ月間練習し、その間に工面してマイ楽器を購入するという道のりを歩んでいます。中低音の担当楽器は、「個人で購入するのは困難」との理由で、いま買い集めています(セカンド、チェロ、ベースなど)。これらの楽器はバンドの所有物で演奏参加できます。つまり、個人で購入する必要はありません。
 
Q スティールパン以外の楽器で参加できますか?
A エンジンルーム(パーカッション)メンバーについては常時不足しているので、是非とも入って欲しいくらいです。その他の楽器についても参加は可能です。ただしバンドとしてはスティールパン用の楽譜しかないので、その中で違う楽器をどう活かせるかのノウハウがありません。逆に知恵をいただければ有り難いです。また、ボーカルの取れる人がいると有り難いですが未だかつて実現していません。
 
Q ちゃんとした先生(スクール)について習いたい。
A 先生とまではいきませんが、バンド内の上手な人に聞いて練習すれば、バンド内でも上達できると思います。しかし、バンドに入る意思はない、先生(スクール)につきたいという人は、申し訳ありませんが当バンドでは対応できません。その場合、知り合いの先生(スクール)を紹介します。ただし遠方になります。


■Steel Panという楽器について


Q 難しい楽器ですか?楽譜が読めなくてもできますか?
A とりあえず叩けば音が出る楽器なので、初めての方でも敷居は低いと思います(もちろん奥はとてつもなく深いです)。とはいえ、スティックの持ち方で変な癖がつくと、後々、苦労することになります(ドラムやマリンバの持ち方とも違います)。
楽譜は読めるに越したことはありませんが、読めない人も普通に参加しています。身も蓋もないですが、まずは「体で慣れる」のが一番です。
 
Q どうして音の配置がバラバラなのですか?覚えるのが難しそう。
A 音の配置は一見バラバラなようですが、テナーパンで言うならば「5度圏」という音楽理論に沿って音が配置されているので、実は非常に論理的な配置になっています。なので、いちど慣れてしまえば、逆にやりやすいと思います。
 
Q 楽器って値段はいくらぐらいしますか?
A メーカーや販売ルートによりかなりばらつきがありますが、テナーパン(メロディー用)でしたら、日本で購入することを前提にすれば、ケース・スタンド込みで新品25万円前後、中古20万円前後でしょうか。アンテナを立てていれば、中古の掘り出し物などは時に手に入ります。
 
Q ドラム缶の再生楽器がそんなに高価なのはおかしい。
A 確かに材料のドラム缶自体は数千円で購入できますが、スティールパンという楽器になる過程において、大変な労力と職人の技術が必要となります。それを知っていれば、けっして「高い」という印象は持たないと思います。 世間一般での「廃ドラム缶を再利用したエコロジー楽器」という誤った認識が、地球に優しい「お手軽なガラクタ楽器」=タダ同然、という悪い印象を植え付けていると思われます。
 
Q 個人輸入やオークションで買えば安く上がりますか?
A 安く上がる場合が多いですが、個人的におすすめはしません。個人輸入で海外から購入し、手元に届いたら音が狂っていた…というトラブルは現実にあります。クレームを出そうにも英語ができないと話しにならないし「輸送の段階で狂ったんだろうから責任はない」と言われるのがオチです。
オークションに関しては、出品者しだいです。「パンのことは分からない」という人から購入するのは非常に危険ですので、いろいろ質問して「この人なら大丈夫だ」と思ったら、購入してもよいのではないでしょうか。いずれにしろ自己責任ですが。
個人的には「何かあったらクレーム対応できるところ」がいいと思います。
 
Q 楽譜が売っていない。
A 海外のネットショップ等を検索すれば、販売しています。しかし日本人には馴染みのない曲が多く、最初からはとっつきにくいかも知れません。
裏技的な手法として「リコーダーの楽譜を流用する」というテがあります。これはパンとリコーダーの各パートの音域が似通っている為です。名前がややこしいですが、こういうことです。
テナーパン=ソプラノリコーダー(小学生で習うヤツ)
ダブルテナー・セカンドパン=アルトリコーダー(中学生で習うヤツ)
ギター・チェロパン=テナーリコーダー
ベースパン=バスリコーダー
楽譜はいちいち紹介するまでもなく、ソロからアンサンブルまで、クラシックやジブリなど各種揃います。
 
Q 日ごろの手入れはどうすれば?
A 必要以上に強い力で叩くと狂いのもとになるので優しい叩き方を心がけましょう。鉄製の楽器なので雨や湿気には気を付けましょう。特に汗は(塩分を含んでいるため)放置は禁物です。パンがクロムメッキなら、99工房の「メッキクリーナー」で練習後に汚れを拭き取るとよいでしょう。またケース内に熱が籠もるので、暑い時期に車内放置はしない方が賢明です。
 
Q 音が狂った場合、メンテナンスはどうすればいいのですか?
A 日本にも数人ながら制作/チューニングをしてくれる人がいます。また夏になるとトリニダードからチューナーを招へいするバンドもあるので、その時についでにチューニングしてもらうという方法が一般的です。見よう見まねで行う人がいますが、絶対に自分ではしないこと。
 
Q 音が狂っていなければチューニングに出さなくてもよい?
A 本人も気付かない音のズレに慣れてしまっていることもあるので、理想としては1年に1回、チューニングをした方がいいと言われています。あくまで理想ですけど。
 
Q 音がうるさくて家の中で個人練習できない。
A 紙をくるっと巻いて作った、練習用の『消音スティック』(テナー用ならB5、それ以外ならA4)を作れば、ほとんど音が出ずに練習できます。お試しください。他にもスティックにスポンジを巻き付けるなど、人によっていろいろ工夫しています。また家の外ですが、カラオケボックスでも練習は可能です。かつて聞いた話しでは、お風呂場に持ち込んで練習していた猛者もいましたが……(汗)
 
Q クルマを持っていないので、楽器を運べない。
A 確かにかさばる楽器ではありますが、(シングルの)テナーパンであれば、楽器をキャリアにくくりつけて電車移動できます。電車組は、当バンドでも最近多いです。ただしセカンド以上になると、やはりクルマ所有が前提になります。稀に、ダブルテナーをキャリアでゴロゴロ運ぶ人はいますが、見ているだけで大変そうです。
 
Q 自分でスティールパンを作りたい。
A 「工作体験」としては面白いと思いますし、「手作り楽器を作ろう」という類の工作本の中にも、実際に作り方が紹介されています。しかし楽器としてのクオリティを求めるのなら、100%ムリです。せいぜい倍音の出ないポコポコした音にしかなりませんし、運良く1音だけきれいな音が出たところで、楽器としては使い物になりません。
「買うと高いから自作してお金を浮かせよう」という発想なら、悪いことは言いません、やめておきましょう。それよりも、自作をすることで「誰でも見よう見まねで作れるお手軽楽器」という印象を持たれる方が問題です。
 
Q 「スティールパン」「スティールドラム」「スチールパン」「スチールドラム」どちらの呼び名が正しいのですか。
A 本国トリニダードでは「スティールパン」と呼ばれていたが、アメリカに渡ったときにドラム缶を意味する「スティールドラム」という名前が付き、それが日本にも伝わった…と言われています。でもトリニダード人でも「スティールドラム」と言う人はいますし、ひどい例になるとアルバムのジャケットには「Steel Pan」と書いてあるのに中のライナーには「Steel Drum」と書かれているのもあり、まぁメチャクチャです。
さらに日本では「略称」という文化があるので、バンドによっては「スティール」とか「スチドラ」とかも言ったりします。
ローカライズされた結果でしょう。結論としては、まぁ、あまり深く考えても意味がないことだと思います。但し、スティールパン奏者のTony Guppy氏が自身のサイトで述べられている「Steel Pan or Steel Drum??」という意見は、トリニダード人の意見として尊重した方がいいとは思います(英語です)。
 
Q 癒し系楽器ですよね?
A スティールパンを使っていわゆる「癒し系」の音楽を奏でるミュージシャンの方もいらっしゃいます。しかし楽器そのものは、お祭りから発生したものであり、「癒し系楽器」と十把一絡げに言われることには強い違和感を覚えます。楽器は「目的」ではなくて「手段」なのですので。
 
Q 廃ドラム缶を使ったエコロジー楽器ですよね?
A 実際は新品のドラム缶から作ることもありますし、そもそもドラム缶から作らない(鉄板から成型する)技法もあります。鉄以外の素材で作ることもあります。それ以前の話で、「エコ楽器だからスティールパンを演奏している」という人はいないと思います。いずれにせよ(エコは大事なことですが)それが時に売り文句にされる場合は誤解、または意図的なもの(エコがらみのイベントに引っかけられるとか)でしょう。


■イベント出演について


Q イベントに来て欲しい
A メンバーの都合等が合えばお受けします。まずはメールをください。ただし社会人バンドなので、平日の出演はかなり難しいのが現状です、申し訳ありません。
 
Q 出演料はいくらいぐらいですか?
A あくまでアマチュアバンドなので、予算の範囲内でご相談に応じてさせていただいています。業者の方のご依頼の場合は、「仕事のお手伝い」として行っている訳なので、最低限の出演料(レンタカーや交通費などの必要経費に充当)はいただいています。逆にボランティアなどでは、完全ノーギャラで行うこともあります。
 
Q その他の条件はありますか?
A 大前提として、社会人バンドなので平日昼の依頼は「まず」受けられません。あとは(どんな楽器でも同じですが)野外時の雨対策をお願いしています。野外時は音がとんでしまうため、最低限のマイクの手配もお願いしています。ステージサイズはケースバイケースですが、少人数で3×3m、大人数で7×5m程度あれば大丈夫かと思います(あくまで目安です)